2026.10.06
冬の発熱外来、ホームページに書いておくこと|受診手順を来院前に伝える

発熱の患者が増える時期になると、院内では性質の違う困りごとが同時に起こりやすくなります。
発熱して来た患者からは、「体調が悪いのに、どういう手順で受診すればいいのか分からなかった」。持病で通っている患者からは、「基礎疾患があるので、発熱の方と同じ空間で待つのは不安だ」。どちらももっともな受け止め方です。
結論:発熱外来の体制をどう組むかは院長の判断です。そのうえで、整えた体制と受診手順を来院前に伝えることも、同じくらい重要になります。伝わっていなければ、実際の運用と患者の認識はずれたままになります。
こんな院長におすすめです
- 発熱の患者が、案内を見ずにそのまま待合室に入ってくる
- 受診の手順を尋ねる電話が、冬になると増える
- 感染を気にして、定期通院の患者が受診を先延ばしにしている
- 毎年、冬になってから案内文を書き直している
患者は、自院のルールを知らないまま来る
発熱の患者の受け方は、医院によってかなり違います。一般外来と別の予約メニューを設ける医院もあれば、時間帯を分ける医院、時間帯は分けずに待機場所だけを分ける医院もあります。到着したら外から電話する、インターホンで知らせる、車で待機するなど、到着時の手順もそれぞれです。
これはそれぞれの医院の事情に合わせた結果であって、どれかが正解というものではありません。ただ、案内が見つけにくかったり、必要な手順まで書かれていなかったりすると、患者は手順を知らないまま来院することになります。
その結果、知らずに来た発熱の患者は受付で初めて説明を受けることになり、感染を気にしている患者は不安を抱えたまま受診を迷うことになります。

最低限、来院前に分かる必要があること
発熱や風邪の症状で受診を考える人が、来院前に知りたいのは次のようなことです。
- 予約が必要か、予約の入口が一般外来と別になっているか
- 到着したらどうするか(そのまま入っていいのか、外から連絡か、車で待機か)
- どこで待つのか
- 受付時間が一般外来と違う場合は、その締め切り時刻
- 対象となる症状や年齢に条件がある場合はその内容
- 検査を行う場合の費用の目安
見落とされがちなのが、受付の締め切り時刻です。事前の問診や準備が必要なぶん、発熱外来の受付を一般外来と別に設定している医院もあります。これを知らずに夕方に来院した患者は、予定していた時間に受診できなかったり、別の受診先を案内されたりすることになります。
電話についても、減らすことが目的ではありません。事前の予約と、到着を知らせる連絡には、それぞれ必要な役割があります。「いつ、何のために電話が必要か」が先に伝わっていれば、手順を尋ねるだけの問い合わせが減り、症状の確認など医療者の判断が必要なやりとりに時間を使えます。
定期通院の患者にも、別に伝える
発熱外来の案内は発熱の患者に向けて書かれますが、それを読んでいるのは発熱の患者だけではありません。
高血圧や糖尿病で定期通院している患者、高齢の患者、小さな子どもを連れた保護者。こうした人たちは冬になると、「今の時期に行って大丈夫か」を気にします。その結果、必要な定期受診を先延ばしにしてしまう可能性があります。自覚症状の少ない疾患では、受診の間隔が空くこと自体が治療上の不利益につながることもあります。
発熱の患者と分けて受けているなら、そのことが定期通院の患者にも届いているかを確認してください。その際は、実際に行っている範囲を具体的に書くこと。分けて受けていることが、感染の可能性がないという意味に読まれないよう、表現には注意が必要です。

毎年書き直さない形にしておく
発熱時の受診案内は通年で必要ですが、冬前は見直しのよい機会です。それなのに多くの医院では、冬になってからお知らせ欄に文章を足し、春になるとそのまま残る、ということが起きがちです。
独立したページとして作っておけば、毎年の更新は時期と条件の見直しだけで済み、予約画面やGoogleビジネスプロフィール、LINEからも同じページへ誘導できます。ただしページを作っただけでは、他の場所に残った古い案内は変わりません。受付時間や待機方法を変えたのに古い案内がどこかに残っている状態は、現場の混乱に直結します。
もう一つ、案内を掲載していても、予約ボタンを押す前に見つけられなければ、患者は読まないまま来院することになります。文章だけでなく、ホームページや予約画面のどこで案内するかも、確認しておきたいポイントです。
よくある質問(FAQ)
Q. 体制を説明しすぎると、患者を遠ざけませんか?
A. 条件だけでなく、「どうすれば受診できるか」まで伝えることが大切です。予約が必要なら予約方法を、車内待機なら車で来られない場合の対応を添えることで、患者が次の行動を判断しやすくなります。
Q. いつから準備すればいいですか?
A. 地域で流行が始まる前、秋のうちに一度、現在の運用と案内の内容が一致しているかを確認しておくことをおすすめします。混雑が始まってからの書き直しは、もっとも時間を取りにくい時期になります。
まとめ
- 発熱の患者の受け方は医院ごとに違う。案内が不十分だと、患者は手順を知らないまま来院する
- 来院前に分かる必要があるのは、予約の入口・到着時の手順・待機場所・受付締め切り・対象条件・費用の目安
- 電話は減らすことが目的ではない。「いつ、何のために必要か」を先に伝える
- 抜けやすいのは、車で来られない場合、予約が埋まっている場合、定期通院の患者に発熱が出た場合
- 発熱の患者と動線や待機場所を分けていることが、定期通院の患者にも届いているかを確認する
- 文章だけでなく、予約ボタンを押す前に見つけられる位置に案内があるかを確認する
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冬前の案内整備、ご相談ください
無料相談では、次のような点を確認できます。
- 発熱時の受診手順が、来院前に分かる形で書かれているか
- 受付時間や待機方法の案内が、サイト内やGBP・院内掲示で食い違っていないか
- 定期通院の患者に向けた案内が、届く形になっているか
「毎年、冬になってから書き足している」「案内がサイトのあちこちに分散している」という段階からのご相談で構いません。現在のホームページをお知らせいただければ、案内の内容と掲載場所を含めて確認します。

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